今回のブログの事業承継前の手続き編では、知的資産を、経営理念、従業員の技術や技能、ノウハウ、経営者の信用、取引先の人脈、顧客情報、知的財産権、許認可等としてきました。事業承継後の段階では、これらの知的資産を後継者の経営で生かすため、・マニュアルの整備、・引継いだノウハウの維持の面から整理をします。

(1)マニュアルの整備

今回取り上げた知的資産のうち、従業員の技術・技能、顧客情報については、後継者の新たな視点でマニュアルとして書面などに落とし込み、社内で共有することにより、事業面での品質の向上、顧客サービスに活用できます。

(2)引継いだノウハウの維持

経営理念、経営者の信用、取引先の人脈等は、経営者が日々の経営を行っていく中で磨き上げていきます。新たな経営者、経営幹部は、日々の事業活動の中で、特に以下の点には注意を行っていく必要があります。

・経営理念は従業員にしっかりと伝わり、日々の事業活動の中で生かされているかの確認。

・経営者の信用は、従業員はもとより、取引先などと長い期間の取引の中や事業活動を行う地域内で築き上げられた信頼関係である。日々の事業活動の中でこの信頼関係が損なわれ無いようにチェックを怠らない。

・取引先とは引続き良好な関係を保ち、取引内容、取引高の維持、アップに努める。

・許認可は事業を行うために必要な許可であり、許可なく事業を行うと法的に刑事罰を受ける可能性もあり、更新などの管理は確実に行う必要がある。同様に、知的財産も保有する知的財産が他社からの侵害を受けていないかどうか、逆に、事業を行う上で他社の知的財産権の侵害を起こさないようしっかりとした管理が必要である。

(赤石 悦男)